拒食症を治すにはみんなの協力が必要!

これらの拒食症調査で患者さんの半分程度は完治し、10%は症状が軽くなり、30%は長期化し、残りの10%は死に至るということが分かってきています。これを見ると60%の人は症状が軽くなっているのですが、治るかどうかというのはさまざまな要因によって異なってきます。

親子関係がいいと気づくのが早い傾向にある

かかるケースが多いのは10代や20代の女性です。親子関係が良好であれば早いうちから気づく可能性があります。食事量が減ってくればやせてきますし、食べ過ぎた後の嘔吐したりするという行動に気づくこともありますし、そのことに気付いた場合は病院の受診を勧めたりもします。親子関係が良いからこそ早めの治療に結びつきやすいです。長期化した場合であっても親子関係がいいと支え合ったりすることも可能です。

親子関係が良好でないと食事を一緒に取らないとか、生活時間が合わないということでどうしても発見することが遅れたりします。治療においても親子関係に原因があったとしても、なかなか協力が得られないということもあるでしょう。親子関係というのは治療に受ける上でもとても重要なことです。

自分が治したいかどうかがとても重要

拒食症の特徴となるのは本人が治療を望まないことです。体重増加に対する恐怖やゆがんだボディーイメージが深く残ってしまうと治療の必要性を感じられないことです。別にやせたままでも全然問題がないのではないかということでしょう。いやいや治療を行ったとしても効果が上がるわけがありませんので、心の問題を解決することのほうが必要になります。

何でやせたいのかとかなぜ太りたくないのかということから見える、奥底の深層心理こそが大切です。これは自分一人で見つけ出すのは難しいでしょうからこそ、治療が必要になるわけです。自分がこの状況を脱却したいと思わなければどんな治療を行ったとしても難しいですし、長期化する可能性が高くなります。

治るかどうかは本人次第

拒食症はなかなか治療に向かうまでに時間がかかるので、どうしても本人の意思が欠かせません。本人の意思がしっかりとしていれば軽症化するのですが、そうでないと長期化していきます。親子関係がいいと治療に向かうのが早い傾向にあります。